PENSION-BASICS 障害年金の基礎知識
障害年金の基本を知る
障害年金は、制度の仕組みが分かりづらく、自分が対象になるのか判断に迷いやすい制度です。
支給の考え方や判断の軸を知ることで、今の状況を整理しやすくなります。
まずは全体の流れをつかみ、ご自身の状況を考えるきっかけにしてみてください。
障害年金は生活を
支えるための制度です
障害年金は、病気やけがによって日常生活や仕事に支障が出た場合に、生活の安定を支えるための年金制度です。働けなくなった場合だけでなく、働くことに制限が出ている状態も含めて考えられます。受給の判断では、いつから症状があったのか、年金に加入していたか、生活にどの程度の負担が出ているかといった点が見られます。収入の多さや貯金額ではなく、これまでの経過と現在の状態をもとに判断される点が特徴です。
等級は日常生活の
困難さで
判断されます
障害年金には等級があり、主に1級から3級までに分かれています。等級は、病名や検査数値だけで決まるものではなく、日常生活や仕事にどの程度の支障が出ているかをもとに判断されます。 たとえば、身の回りのことに介助が必要か、外出や対人関係に制限があるか、安定して働くことが難しいか、といった点が見られます。同じ病気であっても、生活への影響が異なれば、判断結果が変わることもあります。普段の困りごとを具体的に整理することが重要です。
申請前に知っておきたい
大切なポイント
障害年金については、「収入があるともらえない」「一度不支給になると終わり」といった誤解をされがちです。実際には、働いていても生活や仕事に支障が出ていれば対象になることがあります。また、初めて考える方に特に知っておいてほしいのが、病院を受診する時期です。症状で初めて受診してから一定期間が経過した時点で、改めて診察を受けているかどうかが、その後の判断に大きく影響します。通院の記録や経過を意識しておくことが、申請を考えるうえで重要なポイントになります。
対象となる主な症状
障害年金の判断では、病名よりも生活や仕事への影響が重視されます。
同じ症状でも、日常の負担や必要な支えは人によって異なります。
ご自身の状況に近い内容を探しながら、判断の目安を整理してみてください。
不安が続く
精神疾患の場合
(うつ病・適応障害・
双極性障害など)
日常生活や仕事に
支障が出ている
状態が
判断の目安
精神的な不調が続く場合は、診断名よりも、生活への影響がどの程度あるかが見られます。気分の落ち込みや不安、不眠、集中しづらさなどにより、外出や家事が難しくなっている、人との関わりを避けてしまう、仕事を続けることに負担が出ているといった状態が判断の目安になります。通院や服薬を続けていても、生活のしづらさが長く続いている場合は、対象となる可能性があります。
制限が出ている病気の場合
(がん・脳疾患・心臓疾患・
難病など)
治療や後遺症による
生活・就労への影響を
確認
身体の病気では、治療や後遺症によって、以前と同じ生活や働き方ができなくなっているかがポイントになります。強い疲労感が続く、体を思うように動かせない、長時間の活動が難しいといった状態が見られる場合、判断の対象になることがあります。症状が安定していない場合や、無理をしながら生活している状況も含め、日常の負担を整理することが大切です。
支援が必要な場合
(発達障害・知的障害など)
長期的なサポートが
前提となっているかが
ポイント
発達の特性や知的な特性がある場合は、子どもの頃から続く困りごとが、現在の生活や仕事にどのような影響を与えているかが見られます。人とのやり取りが難しい、環境の変化に対応しづらい、指示を理解するのに時間がかかるなどの理由で、周囲の支援を受けながら生活している状態が続いている場合は、判断の対象になります。継続的なサポートが必要かどうかが重要な視点です。
かんたん障害年金
セルフチェック
障害年金は、いくつかの条件を
総合的に見て判断されます。
ここでは、申請を考える前に
整理しておきたいポイントを
チェック形式でまとめています。
当てはまる項目があれば、
次のステップを考えるきっかけになります。
まず確認したいポイント
以下の3つは、障害年金を考える際に
大切なポイントです。
それぞれについて、当てはまるものが
あるか確認してみましょう。
初診日・手続きについて
- 症状が出た頃に、初めて受診した病院の時期を把握している
- 診察券や通院履歴など、初診日の手がかりが残っている
- はっきり覚えていなくても、調べれば分かりそうな心当たりがある
保険料の納付状況について
- 初診日の前日時点で、年金保険料を納めていた期間がある
- 保険料の免除や猶予を受けていた時期がある
- 状況は不明だが、年金記録を確認すれば把握できそう
診断書・通院状況について
- 症状について医師に相談できており、診断書の依頼が考えられる
- 現在も通院している、または治療内容が整理されている
今の状況を振り返る
ポイント
生活の中での困りごとや、
これまでの申請経験をもとに、
今の状況を確認してみましょう。
生活の中での困りごと
- 家事や外出が、症状の影響で以前より難しくなっている
- 会話や集中が続かず、生活のリズムを保つのがつらい
- 休職・離職・短時間勤務など、働き方に制限が出ている
- 家族や周囲の支えがないと、生活の一部に支障が出る
以前に申請したことがある方へ
- 以前より症状が重くなっている、または生活状況が変わっている
- 前回の申請では、状態を十分に伝えきれていなかったと感じる
セルフチェックの
考え方
「まず確認したいポイント」の3項目で、それぞれ1つ以上当てはまる場合、
障害年金が認められる可能性は十分にあります。
ただし、すべてに当てはまらなくても、生活状況や
これまでの経過によって申請につながることもあります。
初診日の考え方や保険料の状況など、ご自身では判断しづらい点も多いため、
状況を確認しながら一緒に考えていきましょう。
チェックの数に関わらず、気になる点があればご相談ください。




